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NotebookLMでレポート要約とFAQチャット

更新日時:2025.06.18
カテゴリー:Blog

Googleの生成AIラインナップがどんどん充実

ChatGPTが新モデルのo3 proを出したり、Claudeがsonnet4をリリースするなど、相変わらず生成AIの世界は進化スピードが凄まじいです。

その中で最近は、Googleが頭ひとつ抜けているなと感じます。私も近頃は、Googleの生成AIツールを触ることが格段に増えました。

昨日ブログに書いた動画生成の「Veo3」や、アプリも作れるGoogle AI Studio。それから、今日取り上げるNotebookLMなど。

社内のよくある質問をチャットで自己解決

このツールについては過去にも何度か書いてきましたが、使い込むほどポテンシャルの奥行きを感じさせてくれるツールです。

基本的には「RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)」と呼ばれる機能を軸とした生成AIで、一般的なインターネットの情報ではなく、ユーザが与えたソース情報をベースに回答を出してくれるというもの。

そのため、「社内規定」とか「営業マニュアル」といった”自社に固有の情報”を与えておけば、これまで総務部や上司に質問していたことをササっとNotebookLMで調べて自己解決する、という利用が可能になります。

社内FAQチャットを、簡単に構築できるわけですね。

長いレポートをNotebookLMに読み込ませる

他にも、「ソースを与えてそこから回答させる」というRAG機能をフル活用した便利な使い方があります。

私も愛用しているのですが、「調査レポートを読み込ませて、要約してもらい、かつFAQとして使う」という方法です。

リサーチ会社や研究機関などが出している調査レポートは情報の量と質が非常に高く重宝するものの、とにかく長い。忙しい中でそれらに目を通して適切に理解するのはなかなか大変です。そうしたレポートは毎日のようにどこかが出していますから、保存しておいて後で読もうというのも難しい。

そこでNotebookLMの出番です。

私の場合、気になるレポートがあればその場でダウンロード。そのPDFを、すぐNotebookLMに投入します。

<下図のように、PDFやpng、テキスト、音声などを読み込ませることができる>

NotebookLM_1_ソースアップロードページ

今回はサンプルとして、インディードリクルートパートナーズの生成AI普及に関するレポートを使用しています。

これでレポートがNotebookLMにソースとして与えられました。ソースは削除しない限り、ずっと保存されますので、チャット利用のたびに与え直す必要がないのもいいところです。

与えたレポートを要約してもらう

今回のレポートは37ページほどあり、なかなかにボリューミーです。論文などの場合はもっとページ数があることが多いですが、とてもすべてには目を通せないですね。

そこでNotebookLMに、内容を要約してもらいます。

やり方は簡単で、画面右下の「ブリーフィング・ドキュメント」というボタンをクリックするだけ。あとは数十秒待てば要約ページが出来上がります。

<下記のようにレポートの要約をしてくれます>

NotebookLM_2_レポート要約

上の画像では「1.概要と主要テーマ」のみが映っていますが、実際には「7.結論と提言」まで構造的にまとまっていて、非常にわかりやすく整理してくれています。

中小企業だと、業界新聞や関連ニュースを週次や日次で取りまとめて全社に配信する役割の人を時々見かけますが、そうした業務もNotebookLMでさっとまとめて、作ってもらった要約文をそのまま貼り付けて配信してもいいかもしれません。

チャット画面でレポート内容について質問できる

それから、もっと自由度高く、好きな質問をチャット画面で投げることもできます。

今回の例で言えば、与えたレポートのテーマや内容について質問すれば、レポートの情報をベースに答えてくれます。要約すら目を通すのが億劫であるとか、あるいは欲しい情報が要約内容に見つからない場合などには、個別にチャットで質問するのがいいでしょう。

例えば、生成AIの導入が進まない要因は何かを知りたい場合、チャットで聞けばレポートに沿って回答してくれます(下記画像)。

NotebookLM_3_よくあるFAQチャット

いかがでしょうか。求める答えがダイレクトに出てくるのではないかと思います。

嬉しいことにちゃんと「どこからその情報を持ってきたか」まで示してくれるので(上図でいう①、②といったマーク)、そこをクリックすれば実際のレポートの該当ページに遷移することができます。

こうすれば、自分が気になる部分をピンポイントで深堀りしていけるので、情報収集と内容理解のスピードが格段に速まるはずです。

このチャット画面は他者と共有できる

さらに便利なのが「共有」機能。Googleアカウントを持つ他のユーザと、このチャットページを共有することができます

基本的には同じ社内のメンバーに対する共有が多いでしょう。社内のAさんが、今回のようなレポートをソースにしたNotebookLMページを作成して、それを全社に向けて共有するといった形ですね。

共有を受けた他のメンバーは、Aさんが事前にレポートを与えた状態のNotebookLMの「チャット画面」だけを使えるので、自分で自由に質問をしてチャットから回答を得ることができます。

ソース部分は他者は変更できませんから、うっかりソースを削除したり追加したりといった事故も起きません。(権限設定によってはソース部分も解放が可能)

このようにして、1人が構築したNotebookLMページを即座に全社共有できるので、各人がそれぞれでレポートを探してきて、ダウンロードして、読み込んで、要約して、といった作業が基本的に不要になります。

ちょっと意味合いは違いますが、こうした「車輪の再発明」のような事態を防げるのは経営者としては地味に嬉しいことだと思います。このような目に見えないコストは、従業員が増えるほど増大していく傾向にありますので。

他にもNotebookLMの便利な企業活用法があれば、随時紹介させていただきますね。

本日は以上になります。

株式会社FooLaiBo
三浦 隼

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