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“企画書”だけではもう企画は通らない時代に?

更新日時:2025.07.05
カテゴリー:Blog

生成AIでプロトタイプを作らないとダメ

数日前にSNSで話題になっていたのですが、「DeNA社では、プロダクトの企画書”だけ”では不十分で、生成AIを使ってプロトタイプを作ってこないと企画が通らない」との噂が。

DeNAでは特に、開発系生成AIのDevinなどの利用を想定しているようです。

これは、先日、Devinの開発元であるCognition AI(米国)との国内展開パートナーシップをDeNAが発表したこととも関連するのかもしれませんが、とにかく、従来のように企画書という資料だけ出しても企画は通らない、との方針のようです。

1〜2日でプロトタイプを作って持っていく

今後はこうした企業が、国内外で増えてくるでしょう。

何しろスピードが違います。紙の企画書を書いて、OKをもらって、開発に着手して、プロトタイプを見せて、フィードバックを受けて、修正して…

という従来のやり方では、プロトタイプを見せるまでにおそらく数週間かかっていたと思います。まず企画資料をまとめる段階で多大な時間がかかる。

それが、例えばGeminiやChatGPTを使えば、ものの60分で、きちんとした内容の企画書ができあがる

さらにDevinやCline、Gemini CLIなどの開発系生成AIを使えば、そこから1〜2日で、簡単なプロトタイプを作り、挙動を確認することができる。

のっけからスピードが段違いなわけですね。

Webサイトのプロトタイプも簡単にできる

このような動きは、今後もさまざまな業界、仕事で進んでいくはずです。

実際、当社でも近しい経験をしました。Webサイトリニューアルでの出来事です。

サイトリニューアルの際、通常であればWeb制作会社さんからサイトの構成案やテキスト案を提出いただき、それをもとにディスカッションを重ねていきます。

ただ、時間がなかったため、当社では今回、私が生成AIを使って構成案、テキスト案、デザインイメージなどのラフ(プロトタイプ)を作ってしまいました。

ChatGPTでターゲットやコンセプトを作り、Createというサイトデザイン用の生成AIに簡単なプロンプトを入れて、リニューアル案を作ってもらいました。

その内容をもとに、制作会社さんには、デザインの仕上げ、コーディング、サイト公開をお願いしたという流れです。

この方法を取らなかったら、おそらくサイトリニューアルは1ヶ月以上は後ろ倒しになっていたでしょう。

あらゆる仕事の「速度の基準」がどんどん速まる

当社のケースでは私が実際に体験したわけですが、世のユーザーがこうやって「生成AIを使って自分でササっと仕事を進めてしまう」ことを体験していくと、おのずと「相手に求めるアウトプットの速度」も速まっていきます。

Web制作の知識もないユーザーが、生成AIでサイトのラフ版を2日で作れてしまった場合、プロである制作会社には、同様か、もっと速いスピードを求めるようになるでしょう。

Webサイトに限らず、冒頭のプロダクト開発や、提案書の作成、数値分析など、さまざまな仕事において「これくらいでアウトプットが出てくるだろう」という期待値が高まります。期待値というより、当たり前の常識としてその基準で考えるようになる。

受注側のスピードUPは不可避

ここまではユーザー(お客様)目線でのお話でしたが、逆の受注側(業者・ベンダー)から見ると、なかなかスリリングです。

これまで以上に、お客様へのリアクションや納品物の提出スピードが求められるようになるからです。

極端にいえば、従来は10営業日かかっていた初回試作品の提出が、半分の5営業日、いやもっと速く出してこないの?ともなりかねない。人手不足の中小企業においては、このような要請はなかなか厳しいものがあります。

もちろん何でもかんでも生成AIを使えばスピードが上げられるというわけではないですが、「望んだものがすぐに生成AIで自作できる」ような世界になってくれば、自然と、あらゆることに対しての要求速度が上がってくるでしょう。

その時に、あの会社は遅いからやめておこう、と言われないよう、今から自社の仕事のスピードを向上させていくのが賢明であると思います。

本日は以上になります。

株式会社FooLaiBo
三浦 隼

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