問い合わせ率0.3%?中小企業がWeb集客で失敗する理由と、正しい両輪戦略
ホームページからの問い合わせ率はたった0.3%
先日、とあるWebマーケティング会社の担当者さんから聞いたのですが、
「Webサイトから問い合わせが発生する確率は、PVの0.3%程度」
だそうです。
つまり、ホームページに1,000回アクセスがあってようやく、3件の問い合わせが来る。これくらいが一般的な確率とのこと。
中小企業の場合、よほどWebマーケティングをしっかりやっていない限り、ホームページへの月間アクセス数は1,000件に満たないものと思います。
したがって、月に3件の新規問い合わせを獲得するのも簡単ではありません。
それでもWeb上での集客はやり続けるべき
こんな話をすると「ほら、Webでの集客なんてやっぱり中小企業には現実的じゃないじゃないか」という声も聞こえてきそうです。
確かに、0.3%などと言われるとちょっと心が折れそうになりますね。
私もそうですが、中小企業の社長さんはせっかちな人が多い気がしますから、1,000アクセスでようやく3件の問い合わせなんて、やってられるか!という感じもします。
問い合わせから実際に商談して、受注にまで至るのは良くてもそのうち10〜30%でしょうから、1件の受注のために何千アクセス集めなきゃならないんだ、と思ってしまいますよね。
ただ、それでも、Webでのオンライン集客はやり続けるべきです。短期での受注獲得のためではなく、あくまで長期戦として。1年〜3年後の収穫を目指して、長い目線で種まきを続けていきましょう。
Webでの集客はいわゆる「プル型」といって、こちらからゴリゴリ攻めるのではなく、お客様にこちらを見つけてもらうという手法。いってみれば、Web上に行列を作ろうとする試みです。
想像してみてください。
Web上で、いつも見込客の方々が行列をなして並んでいてくれたら、自社の顧客獲得はどんなに易しいものになるでしょうか。
「商談先が見つからない」と嘆いている営業担当者も、行列のお客さんがいたら、ひっきりなしに商談が組めるはずです。そうすれば毎月安定した商談数を実現でき、比例して受注も安定的に創出できるでしょう。
そのためには、すぐに成果を求めず、長期投資の要領でWebマーケティングと向き合っていく必要があります。
短期での獲得はプッシュ営業で
一方で、我々中小企業・零細企業は、長期戦だけをやっていても生き残れません。
Web集客は、いわば「未来への仕込み」です。将来に果実を得るための種まきなのです。
対して、月々のキャッシュフローをトントンまたはプラスにして生き延びていくには、足元の売上創出が不可欠です。こちらは、未来への仕込みとは対照的に、日々の糧を得るための刈り取りです。
短期的な刈り取りにおいては、ホームページからの1,000に3つの問い合わせを悠長に待ってはいられません。こちらから見込客にアタックし、商談をして、受注に向けて動いていく。これを、プッシュ型営業といいます。
過去の名刺を洗い出して電話営業をしたり、既存顧客からの紹介をお願いしたり、セミナーを開催したり。こうやって自分たちからお客さんにアプローチしていく必要があります。
足元の売上は「プッシュ型営業」で刈り取り、並行して、Web集客を中心とした「プル型営業」で未来の仕込みを進めていく。
この両輪を決して止めず、着実に継続することが、中小企業の経営にとって極めて重要です。ゆっくりでもいいので、淡々と続けていきましょう。
本日は以上になります。
株式会社FooLaiBo
三浦 隼