事業に作用する「変数」が多すぎる時代

こちらの記事に書かれていますが、キリンが、中期経営計画を毎年見直す方向になったそうです。

キリンHDも実質的に中期経営計画を廃止、長期目標に合わせて毎年見直しへ

具体的には、

• 従来は「3ヵ年計画」を固定的なプランとして作っていた
• 今後は、毎年計画を見直していく
• ただし長期目標は変えない

というもの。

つまり、「長期的なゴールは変えないけど、そこに辿りつく道すじは、外部環境の変化等を見ながら柔軟に変えていく」ということ。

事業の展開に影響しうる外部環境の変化が、それだけ激しくなってきたわけですね。

例えば、生成AIに代表されるテクノロジーの進化。

あるいは、ウクライナ侵攻のような国際情勢の急変。

さらには地震や台風といった天変地異。

もう少しミクロな点でいえば、従業員の転職への考え方や、副業・兼業の普及など、内部組織のコミットメントの変化なども、事業展開の成否には当然作用しうる。

こうした変数が複雑化し、かつ変化のスピードがかつてない水準になっているわけですから、もはや「1年前に作った経営計画」もその前提が大きく変わっていてもおかしくない。

したがって、経営の舵とりにおける最適解は、適宜柔軟に方針を見直して戦略をアップデートしていくこと、となります。

一方で、キリンがさすがだなと思うのは「長期目標は変えない」という点。

5年後、10年後の未来に自社が到達していたいゴールはブラさない。それでいて、そこに至るまでのルートは、内外の変化に応じて随時見直していく。

この、ある意味の「頑固さ」と「柔軟さ」のバランスが、これからの激動の時代を乗り切っていくためには不可欠なのだと思います。

私たち中小企業においても、参考にしたいスタンスですね。

本日は以上になります。

株式会社FooLaiBo
三浦 隼

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