「お客さんが欲している情報」を見せよう
展示会で困惑「どの会社も特徴が見えない」
先日、幕張メッセの「第37回 ものづくりワールド」という展示会を見に行ってきました。
当社のクライアントには製造メーカーさんもいるので、クライアントへの参考情報になればと思い、勉強も兼ねて参加した形です。
ものづくり展なだけあって、どのブースにも各社の製品がズラリ。大企業から中小企業まで出展していて、ねじやコイル、パイプなどをはじめ、現物が所狭しと並んでいます。
一方でちょっと困ったのが、「どのメーカーも同じようなものを並べていて、各社の違いがわからない」こと。
初めのうちはキラキラの金属加工品などが並んでいると「おお!」とワクワクしたのですが、どこも同じような展示をしているので、正直すぐに飽きてしまいました…(ごめんなさい)
お客さんは「解決策」を探している
例えば、ゴム加工のメーカーさんが数社、ブースを出していました。
いずれも、自社の製品である大小さまざまなゴム製品がブース前に並んでいます。
でもこれだけだと、私たち来場者(客)からすると、「それで、他の会社と何が違うの?」という感じなんですね。
基本的にお客さんは、並んだ製品ではその会社の良し悪しを判断できません。
では何で判断するかというと、コストの安さであったり、短納期対応であったり、カスタム生産の細やかなサポートであったり。
あるいは、複数の製造拠点があって供給体制が万全であるとか、その製品を導入することでコスト削減や安全性向上に繋がるとか、工場で働く従業員の健康に寄与するなどといったことです。
お客さんは、もともと何らかの課題があって、その解決策(効果)を探しにきているわけですね。
モノ(製品)ではなく、コト(解決策)をアピールする
つまり、出展者側の「見せたいもの」と、来場客側の「見つけたいもの」の間に大きなズレがある。
出展側はメーカーですから、どうしても「ウチではこんなもの作ってます!」という製品を見せたいんですね。気持ちはわかります。
一方で、お客さんは、解決策や効果を求めてここに来ています。しかし、そうした情報をブースでわかりやすく提示している会社は少なく、そのために「どこも同じようなブースばかりだ」と感じられてしまった。
どこも製品(モノ)を前面に並べているのですから、あえてそこは控えめにして「お客さんが知りたい情報(コト)」を前に出してアピールするのが効果的であると思いました。
展示会に限らず、集客や営業の際には、必ずお客さんの目線に立って見せ方を設計することが重要ということですね。
とくに大手企業と違ってネームバリューが効かない中小企業においては、この考え方がないと自社の強みが理解されず、価格勝負に陥ってしまうことにもなりかねません。
自社が作っているモノではなく、お客様に提供できるコトをきちんとアピールしていきましょう。
本日は以上になります。
株式会社FooLaiBo
三浦 隼