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事業の「センターピン」を押さえる

更新日時:2025.07.22
カテゴリー:Blog

火おこしのセンターピンは着火剤

いきなり何の話だという感じですが、先日またバーベキューに行ってきました。

ここ1ヶ月で3回もやっているので、さすがに手慣れてきて、初回に大苦戦した炭の火おこしもスムーズにできました。

3度やってみての結論は、火おこしのカギは着火剤だということ。いろんな種類がありますが、油を染み込ませた木材など、要は火が勢いよく燃え続けるための材料です。

着火剤がちゃんとしたものであれば、強い火が安定して燃え続けてくれるので、その周りに炭を置いておけば15分くらいで良い感じに熱を持った炭ができあがる。

つまり、火おこしの「センターピン」は着火剤といえます。

ジュリアナ東京のセンターピンは何か?

「センターピン」という言葉を知らない人もいるかもしれません。

この言葉は、折口雅博さんという方が自著『アイアンハート』(昭文社)などの中で語っている概念です。

折口さんは、人材派遣会社のグッドウィルグループを創業したビジネス界の巨人として知られる方ですが、そのもっと前に、バブル日本の象徴ともいえる「ジュリアナ東京」をプロデュースして大成功を収めた生粋の商売人です。

折口さんはこのジュリアナ東京が成功した要因として、立地でも外装内装の豪華さでも食事でもなく、「いつも満員であること」を挙げ、これを成功のセンターピンと言っています。

いつ行ってもフロアは大勢の来場客で溢れ、熱気に満ちて、盛り上がっている。

だから次も来たくなるし、友人を誘いやすくなる。

このループを作り出したことが、ジュリアナ東京の大成功に繋がったとご自身で分析されています。

それを倒せば全部うまくいくのがセンターピン

バブル当時の日本には、そこかしこにディスコが溢れていたと聞きます。

ディスコの経営者たちは、それぞれライバルを出し抜くべく、さまざまな要素に気を遣って店舗運営をしていたはず。

外装をどこよりも豪華絢爛にしよう、有名なDJを招いてダンスを盛り上げよう、ラインナップを増やしてあらゆるアルコールが楽しめる店にしよう、など。

いろいろな要素を「あれもこれも」という具合に重視して、それぞれに時間とお金を投資していたことでしょう。

しかし折口さんのジュリアナ東京は、とにかくフロアを満員にすることにこだわった。そこに一点集中して、あの手この手でお客さんを集め、「いつも満員」のお店を実現した。

このようにセンターピンというのは、そこだけ押さえれば大きな成果が出るポイントのことを指します。ボーリングでストライクを狙う時、すべてのピンを倒そうとはしません。おそらくほとんどの人が、中央から少しズレた場所あたりを狙うはずで、そこがセンターピンというわけです。

自社の事業のセンターピンは何か

この考え方は、事業を運営する経営者にとって非常に重要です。

経営とは資源の配分をどう最適化するかという営みであり、資源は常に有限なもの。

ヒト、モノ、カネを投下できる対象は限られており、したがって何を捨て、何に注力するかを常に求められます。

何を選択したら、どこに資源を集中投下したら、もっとも大きな成果を獲得できるだろうか?

すなわち、自社の事業におけるセンターピンは何なのか

これを探し続け、そして探し当てることが経営者の使命ともいえます。資源が潤沢な大企業と違い、リソース不足が基本である我々中小企業経営者にとっては特に。

「当社のビジネスのセンターピンは何だろうか?」

定期的に自問したい問いですね。

本日は以上になります。

株式会社FooLaiBo
三浦 隼

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