新規開拓営業はハードルが高い
大口取引が減少。急いで売上を作らなければ!
先日、ある運送会社の社長さんから相談を受けました。
長年続いていた大口の取引が顧客都合で減少し、売上が落ち込んでいるそう。
「早めに新規の契約を獲得したい。新規開拓をしないといけない」
社長さんは焦った様子でそう言いますが、聞くと、ここ10年ほど、新規開拓営業はしてきていないとのこと。
既存顧客との取引だけで長い間やってこれたので、わざわざド新規の開拓営業にチカラを振り向ける必要がなかったのですね。
固定的な業界にいる中小企業においては、結構あるあるな話だと思います。
「いきなり新規開拓」は勝算が低い
「それで、どんなふうに新規開拓をしていくイメージですか?」
そう聞くと、「営業代行にテレアポをしてもらうとか…」と社長さん。
確かに、代行会社に頼めばテレアポをやってくれますし、営業リストも作ってくれます。
ただ、長いこと新規の営業をやってこなかった会社がいきなりこのような開拓営業をやっても勝算は極めて低い。そうお伝えしました。
ゴリゴリのテレアポをすれば100件に1件くらいはアポイントが取れるかもしれませんが、そこからの商談は自社で行うもの。
商談の進め方も提案のやり方もノウハウゼロの状態では、せっかくの商談も失注してしまう可能性が高いでしょう。
「イチゴの法則」というように、新規営業は既存顧客からのリピート受注より5倍のコストがかかると言われます。それほど難易度が高いものなのです。
まずは社内の名刺の整理から
私から社長さんにご助言したのは「社内の名刺を洗い出しましょう」ということ。
社長は2代目なので、先代が創業してから数十年の歴史があります。その長い歴史の中で築いた関係先が、相応にあるはずです。
また、既存顧客との商売中心にやってきたとはいえ、日々の事業活動の中で接点をもった方々の名刺もそれなりに貯まっているでしょう。
まずはそれらの「社内に眠る名刺」をすべて洗い出し、整理する。そこから、営業をかけるリストを作るのです。
いわゆる「掘り起こしリスト」ですね。
商談や提案の型を掴んでから新規開拓へ
掘り起こしリストの良いところは、なんといっても過去に接点を持っていることです。
社名を名乗れば、大抵は「ああ、XXXさんね」と電話を切らずに続けてくれます。これはとても大きい。ド新規のテレアポであれば、門前払いのガチャ切りなんて当たり前ですから。
こうやって、少なくとも話を聞いてもらえれば、そこから訪問のアポイントを取りつけられる確率もグッと上がります。
アポが取れたら、すぐお伺いしましょう。
全く関係値のない新規のお客様の場合、ある程度しっかりと資料等を作り込んでいく必要があります。ですが過去に接点のあるお相手であれば、ある程度「手ぶら」でも問題ありません。(もちろん、企業情報を調査しておくなど最低限の事前準備は必須です)
そしてお会いして、お相手の事業の状況やお困りごとをお聞きする。こちらからも、どんなサービスを展開していて、どんなお手伝いができるかを提示する。
そうやって、実際のお客様のニーズをもとに、商談と提案の型を作り上げていくわけです。
掘り起こし営業で商談の質を磨き込んだ上で、その後に、ド新規の開拓営業にチャレンジする。リソースの少ない中小企業においては、この順番が理想です。
新たな受注を増やしていきたい経営者の方は、まず「社内に眠っている名刺の整理」から始めていきましょう。
本日は以上になります。
株式会社FooLaiBo
三浦 隼
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