どっちが便利?NotebookLMとGemini(Gem)
何かと便利なNotebookLM
NotebookLMについては、過去に何度か紹介してきました。
NotebookLMは、PDFやWordなどの参照情報(ソース)を登録しておき、それらをもとに回答を生成してくれるGoogleの生成AIツールです。
PDFの長大なレポートを入れておいて内容について質問をするとか、社内規定や商品説明を入れて、社内FAQとして活用するといった使い方ができます。
Googleアカウントユーザ同士であれば、同じソースを与えたチャット画面を共有できるのが秀逸で、これにより「管理者がソースをセットし、社員がチャット画面だけを触る」という形で組織内での運用もしやすい利点があります。
プロンプトをあらかじめ設定できる
NotebookLMにはさらに便利な機能があって、それがカスタム会話設定(正式名称がわからないので、勝手にそう呼んでます)。
つまり、AIの回答を、あらかじめ設定しておいた裏プロンプトで制御することができるんです。
例えば、
- 文調は「ですます」にすること
- 一文あたり最大50文字までとする
- 固有名詞は絶対に書かない
などというように、あらかじめルールを設定しておくことができます。こうすれば、つどプロンプトを入れる際にいちいち同様の制約を書かなくていいのでラクです。
NotebookLMは500文字まで
このように非常に便利なカスタム会話機能なのですが、ちょっとだけ残念なのが、現在は500文字までしか入れられないという点。(2025年8月26日現在)
500文字だとあまり詳細なルール定義ができないので、生成される回答を厳密に制御するのが難しいんですね。
GeminiのGemは数千文字でも入れられる
一方で、同じGoogleが出しているGeminiにも、「Gem(ジェム)」というカスタムプロンプト設定機能があります。
正確には、裏にプロンプトを仕込んだ「用途別のチャット」を作成できるというのがGemであり、ChatGPTのGPTsに近いものです。
ただ、このGemもNotebookLM同様に事前にソースを入れておける(NotebookLMが上限300個であるのに対し、Gemは10個まで)ので、その点ではNotebookLMのような使い方も可能というわけです。
Gemが優れているのは、カスタム会話のプロンプトを数千文字以上入れられること。とある用途で使った際は6,000文字入れても問題ありませんでした。
これくらいの文字量を入れられると、かなり詳細なルール定義ができるので、生成されるアウトプットの品質も制御しやすくなります。
カスタム会話設定はGeminiが強い。ただチャット共有はできない
「じゃあNotebookLMよりGeminiのGemが良いじゃん」となりそうですが、Geminiにも弱点があります。
それは「チャットの共有」ができないこと。
Googleアカウントユーザ同士であればチャット画面を共有できるNotebookLMに対して、Geminiはそれができません。(生成された回答をシェアする機能はある)
そのため、管理者がカスタム会話を設定して、その設定のチャットを社員に共有して使ってもらうといった使い方はできません。
Geminiでチャットを社内共有したい場合は、Gemに設定したカスタム会話のプロンプトを展開し、それをメンバーごとのGem画面でも設定してもらう必要があります。
小規模な組織であれば管理者が1人ずつ画面を見ながら設定できているか確認できますが、規模が大きくなると難しいでしょう。
NotebookLMとGeminiのGem、どちらもこのように一長一短あるわけですね。
将来的にNotebookLMのカスタム会話設定の文字量が増えたり、Geminiのチャット共有が可能になるといった嬉しいアップデートに期待したいですね。
本日は以上になります。
株式会社FooLaiBo
三浦 隼
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